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公募研究概要

サイトカイン産生性免疫微小環境の機能解析

研究代表者:京都大学ウイルス研究所 生田 宏一
連携研究者:京都大学ウイルス研究所 谷一 靖江/原 崇裕
大阪大学大学院医学系研究科 石井 優

免疫微小環境はリンパ球の分化・維持・応答に重要な働きをしているが、機能的なマーカーが少ないためその実態は十分にはわかっていない。免疫微小環境においてIL-7とIL-15は特に重要なサイトカインであり、初期リンパ球、成熟T細胞、NK細胞の増殖、分化、維持など重要な働きをしている。私たちは、これまでにIL-7-GFPノックインマウスと組織特異的IL-7遺伝子破壊マウスを作製し、IL-7産生細胞の生体内分布と機能の一部を明らかにした。さらに、IL-15-CFPノックインマウスを作製し、IL-15産生細胞の生体内分布を明らかにした。しかしながら、IL-7産生細胞とIL-15産生細胞の局所機能については依然として詳細が不明である。そこで、組織特異的IL-7遺伝子破壊マウスと組織特異的IL-15遺伝子破壊マウスという実験系を用いて、IL-7とIL-15の産生能を手がかりにして免疫微小環境を詳細に解析する。まず組織特異的IL-7遺伝子破壊マウスを用いて、骨髄ストローマ細胞、腸管上皮細胞、リンパ管内皮細胞などが産生するIL-7のT細胞の分化・成熟・維持とリンパ組織の形成における機能を明らかにする。次に、組織特異的IL-15遺伝子破壊マウスを用いて、肝細胞、腸管上皮細胞、血管内皮細胞などが産生するIL-15のT細胞とNK細胞の分化・成熟・維持における機能を明らかにする。これらの解析により、サイトカイン産生性免疫微小環境の全体像に迫る。


研究代表者:生田 宏一
研究室HP


連携研究者:谷一 靖江


連携研究者:原 崇裕


連携研究者:石井 優