片桐 豊雅

教授

tkatagi(at)genome.tokushima-u.ac.jpReplace (at) with @.

研究方針

私の研究(指導)方針は、「ベンチの上だけで終わる基礎研究ではなく、患者さん(臨床)に還元できる研究」という基礎医学研究者としてのあり方を教えることであると考えています。さらに、研究者である前に、人の心を思いやることができ、礼節を重んじる一人前の社会人(になる)として教育することが、最も重要であると考えています。その心が育てば必ず、各自の研究の背景に何が存在し、先述の「患者に還元できる基礎研究」と言うものがおのずと見えてくるものと信じています。

私たちの研究室では、がんの発症・進展に関わる分子(遺伝子)の生体機能を詳細に解明することにより、がん化のメカニズムを明らかにし、将来、その成果をがんで苦しんでいる方々のために、よりよい治療法、診断法として発展させることを目的として取り組んでいます. 実験自体は、がん細胞株を用いた解析が主となりますが、細胞株のみで認められる変化を追うのではなく、ヒトがんの臨床検体にて実際に観察されるデータ、臨床情報やその表現型に関わるデータに重きをおいています。基礎研究は地道で、すぐに、よい結果が現れるわけではありません。忍耐強く、粘り強く、飽くなき探求心、信念をもって、前進することが重要です。

研究に対する情熱と意欲を持ち、根気があり、また健康であり、ここぞというときには踏ん張りのきく、協調性のある方の参加を歓迎します。知識や出身分野は問いません。
途方もない夢を持ち続け、それを達成するために日々地道な努力を忘れない」、同じ志を持つ方、お待ちしております。研究内容のお問い合わせや研究室の見学も随時受け付けています。

<片桐 豊雅>

略歴:

1989年 3月  香川大学農学部農学科 卒業
1991年 3月  香川大学大学院農学研究科農学専攻 修士課程修了
1998年 3月  医学博士(大阪大学医学部第14014号)

1991年 4月  大塚製薬株式会社 研究員
1992年10月 財団法人癌研究会 癌研究所 生化学部 研究生
1995年10月 財団法人癌研究会 癌化学療法センター ゲノム解析研究部 研究員
1998年10月 英国ロンドン大学ガイズ・キングス・セントトーマス校 リサーチフェロー
2001年 1月  東京大学医科学研究所 ヒトゲノム解析センター 助手
2004年 5月  東京大学医科学研究所 ヒトゲノム解析センター 助教授
2008年 5月  徳島大学疾患ゲノム研究センター ゲノム制御分野 教授
2012年 4月  徳島大学疾患プロテオゲノム研究センター ゲノム制御分野 教授
2016年 4月  徳島大学先端酵素学研究所プロテオゲノム研究領域 ゲノム制御学分野 教授 領域長
2018年 5月  副理事(研究支援)兼務
2020年 4月  先端酵素学研究所 所長

<Editor/Editorial Board Member>

Cancer Science (Associate Editor)
International Journal of Oncology (Editorial Academy)
Molecular and Clinical Oncology (Editorial Board)
Genes (Editor)
Scientific Reports (Editorial Board)
Cancer Reports (Accociate Editor)
Breast Cancer (Editorial Board)

<関係学会>

日本癌学会 評議員
日本がん分子標的治療学会 評議員
日本人類遺伝学会 評議員
日本HBOCコンソーシアム 評議員
日本乳癌学会員 編集員
日本ホスファターゼ研究会 世話人
小胞体ストレス研究会 世話人
日本生化学会、日本分子生物学会、日本プロテオーム学会員
AACR active member

<受賞・研究助成金>

2004年   日本癌学会奨励賞

2008年   小林がん学術振興会奨学研究助成
2008年   武田科学振興財団医学系研究奨励金
2008年   内藤記念科学奨励金研究助成
2009年   三共生命科学研究振興財団研究助成
2010年   持田記念医学薬学振興財団研究助成
2010年   佐川がん研究助成振興財団
2010年   高松宮妃癌研究基金研究助成
2012-14年  リレー・フォー・ライフ プロジェクト未来助成金
2014年   安田記念医学財団癌研究助成

<主な獲得研究費>

2020    AMED 次世代がん医療創生研究事業 調整費(代表)
2020-24  文部科学省科学研究費 基盤研究(A)(代表)
2019-21  AMED 革新的がん医療実用化研究事業(代表)
2019-21  AMED 次世代がん医療創生研究事業
       2019年度応用研究タイプ事業指定公募(代表)
2018-19  AMED 次世代がん医療創生研究事業(代表)
2017-21  新学術領域公募研究 オルガネラゾーン 計画研究(分担)
2018-20  AMED 革新的がん医療実用化研究事業(分担)
2017-18  文部科学省科学研究費 挑戦的萌芽研究(代表)
2016-18  文部科学省科学研究費 基盤研究(B)(代表)
2016-17  AMED 革新的がん医療実用化研究事業(分担)
2014-16  厚生労働科学研究費補助金(第3次対がん総合戦略研究事業)(分担)
2014-18  AMED オーダーメイド医療の実現プログラム(第3期)(分担)
2014-15  新学術領域公募研究(複合領域)システム癌新次元(代表)
2013-15  文部科学省科学研究費 基盤研究(B)(代表)
2011-15  次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラム(代表)
2011-12  厚生労働科学研究費補助金(第3次対がん総合戦略研究事業)(分担)
2010-13  新学術領域公募研究(複合領域)システムがん(代表)
2008-12  オーダーメイド医療の実現プログラム(第2期)(分担)
2004-06  分子標的薬剤の反応性診断と治療応用(分担)