研究内容
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小胞体ストレス応答の概略
様々な原因で小胞体の環境は乱され、小胞体ストレスとなります。生体はそれに適応するための必須の小胞体ストレス応答を持ち、その適応の破綻は病気の原因の可能性があります。
小胞体ストレス応答の破綻は様々な疾患の発症や増悪因子として注目されてきています。われわれは小胞体ストレス応答の破綻が糖尿病発症に繋がることをはじめて報告しており、小胞体ストレス応答の観点から糖尿病発症機序に迫りたいと考えています。
小胞体ストレス応答とは?
細胞のタンパク質合成工場である小胞体は、様々な要因で容易にその内部環境が影響を受けることが明らかになり、これらをまとめて小胞体ストレスと呼んでいます。細胞は、小胞体ストレスに適応するために小胞体ストレス応答と呼ばれるゲノム情報に基づいてプログラム化された応答機構を持ちます。これには最初の応答として翻訳抑制(一時的にタンパク質の合成を止めて小胞体の負担を減らす)、次に小胞体のリモデリングや代謝経路の変化(転写誘導により工場としての小胞体の機能を高める)、そして最後にアポトーシス(個体としての生存のためにストレスに適応できない細胞をにより除外する)と時間・空間的にも究めて精緻で複雑な仕組みで構成されることがわかってきました。
小胞体ストレスと糖尿病発症
小胞体ストレス応答の破綻による様々な疾患発症
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徳島大学 先端酵素学研究所
生体機能学分野 親泊研究室