Tokushima ASNPs (Asian SNPs) HOMEPAGE

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日本人と中国人を含むアジア人におけるAsian SNPsアレル頻度データベース:

高検出力関連解析に用いるGene-Centric Even-Spacing Common SNPs Probesの開発:

 

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 [updated on August 27, 2005]

Tokushima ASNPs ―Brief Summary―

A Total Number of SNPs examined 91,276
A Total Number of SNPs with Minor Allele Frequency >= 0.15 in Japanese 70,099
A Total Number of SNPs with Minor Allele Frequency >= 0.15 in Chinese 69,161

[SNPs table]
Chr.  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  Y

はじめに

 ゲノム科学は、ゲノム構造学を確立するとともにゲノム機能学に向かっています。2000年にヒトゲノムに関するラフドラフトが発表され、2003年4月14日には、ごく一部のギャップを残して、ヒトの全塩基配列が完成したことが報告されました。これにより、ゲノム科学の世界はポストゲノム(ポストシーケンス)時代に入りました。ヒトを対象として遺伝子多型情報を取得するとともに、遺伝子の多型情報等から疾患の原因となる遺伝子型と疾患の表現型とを関連づけ、個人の表現型を決める遺伝子多様性を解明する研究が、世界でしのぎを削って行われています。この流れを受けて今まで有効な手法がほとんどなかった多因子性疾患の発症にかかわる複数の遺伝子(疾患感受性遺伝子)の探索が全世界で行われています。

 糖尿病、関節リウマチ、痛風、統合失調症等の多因子性疾患は、患者数の多い疾患を含み、疾患感受性遺伝子と環境の影響で発症します。多因子性疾患は、患者数が多くしかも年々増加の傾向にあり、医療費のさらなる増加が予測されています。多因子性疾患の代表である糖尿病を例にあげると、我国では700万人の患者と700万人の耐糖能異常者を含め、1,400万人が糖尿病の危険にさらされています。毎年視力を失う患者さんが3,000人、新たに血液透析に入る患者さんが12,000人います。全世界では、16億5千万人が糖尿病に罹患しています。

 糖尿病等の多因子性疾患の疾患感受性遺伝子探索方法を確立し、全ゲノムに渡って解析を行い、ヒトの疾患感受性遺伝子や有用遺伝子を網羅的に同定する研究が不可欠です。ポストゲノムで特に注目されているのが、ゲノム科学の進展により獲得された「スニップス(Single Nucleotide Polymorphisms; SNPs)」と呼ばれる「単一ヌクレオチド多型(単塩基多型)」です。「SNPs」は疾患に対する罹りやすさ(疾患感受性)、および薬剤に対する応答性等の体質を調節します。したがって「SNPs」は疾患と体質の概念を根本的に変えるゲノム機能学の新規概念です。「SNPs」情報から疾患の原因となる遺伝子型と疾患の表現型とを関連づけることにより、遺伝子レベルでの個人の体質の違いを明らかにすることが可能となり、個人化医療・ゲノム創薬が実現できます。

 我々は、等間隔(少なくとも10 kbにひとつ)に配置し、アレル頻度の高いSNPsをプローブとして、病気の原因となる遺伝子型と疾患の表現型とを関連づける関連解析を行うことにより、高効率で疾患感受性遺伝子を検出するシステムを開発しましています。このホームページでは、日本人と中国人を含むアジア人を対象として取得した、「多因子性疾患の疾患感受性遺伝子を同定するために不可欠なSNPsの頻度情報」を掲載します。これらのSNPsと高検出力関連解析の方法を用いることにより、「ありふれた病気」の疾患感受性遺伝子とその多型を同定し、個人化医療・ゲノム創薬を実現することを目指しています。

 

Tokushima ASNPs (Asian SNPs)とは

 Tokushima ASNPsは、高検出力の関連解析を行うためのプローブセットとして、Gene-Centric Even-Spacing Common SNPsを抽出するために、日本人と中国人それぞれ45名で検討しアレル頻度を示すデータベースです。

 我々は、ある解析対象領域に存在する全ての遺伝子を対象として、網羅的関連解析を進めるにあたり、下図に示すように、遺伝子領域に関して「各SNPsマーカー間の距離が最長で10 kb程度」、且つ「日本人集団におけるマイナータイプの対立遺伝子頻度が15%以上」である「Gene-Centric Even-Spacing Common SNPs Probe Set」を開発しています。このようなSNPsプローブを用いて行った関連解析の結果、「Gene-centric Even-Spacing Common SNPs Set」を使う関連解析が、多因子疾患疾患感受性遺伝子を探索するには非常に検出力が高い方法であることが明らかとなっています。

 「Gene-centric Even-Spacing Common SNPs Set」となり得るSNPsに関して、日本人と中国人を含むアジア人におけるアレル頻度の検討を進め、現在9万個以上のSNPsに関するアレル頻度情報を、日本人と中国人のみならず、コーカサス人とアフリカ系アメリカ人に関して検討した結果をこのホームページにて公開しています。

ASNPsのSNPsが属する遺伝子決定方法


FTP Server

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SNPsデータ統計

コーカサス人、アフリカ系アメリカ人、中国人、および日本人におけるスニップスのアレル頻度データに関して、各染色体ごとにマイナーアレル頻度が15%以上を示すスニップスの解析結果を示します。

Chromosome A Total Number of SNPs A Total Number of SNPs with Minor Allele Frequency >= 0.15 in Caucasian (percentage) A Total Number of SNPs with Minor Allele Frequency >= 0.15 in African American (percentage) A Total Number of SNPs with Minor Allele Frequency >= 0.15 in Chinese (percentage) A Total Number of SNPs with Minor Allele Frequency >= 0.15 in Japanese (percentage)
1 6,542 4,462  (68%) 4,201  (64%) 5,009  (77%) 4,997  (76%)
2 6,179 4,278  (69%) 4,034  (65%) 4,639  (75%) 4,736  (77%)
3 6,035 4,294  (71%) 4,019  (67%) 4,461  (74%) 4,456  (74%)
4 4,169 2,922  (70%) 2,685  (64%) 3,176  (76%) 3,223  (77%)
5 4,364 3,025  (69%) 2,805  (64%) 3,379  (77%) 3,367  (77%)
6 10,531 6,826  (65%) 6,343  (60%) 7,905  (75%) 8,114  (77%)
7 4,865 3,384  (70%) 3,149  (65%) 3,679  (76%) 3,698  (76%)
8 3,702 2,703  (73%) 2,456  (66%) 2,849  (77%) 2,927  (79%)
9 3,447 2,455  (71%) 2,293  (67%) 2,629  (76%) 2,665  (77%)
10 4,121 2,906  (71%) 2,642  (64%) 3,109  (75%) 3,173  (77%)
11 4,433 3,181  (72%) 2,951  (67%) 3,447  (78%) 3,526  (80%)
12 4,396 2,946  (67%) 2,688  (61%) 3,235  (74%) 3,309  (75%)
13 2,257 1,629  (72%) 1,501  (67%) 1,818  (81%) 1,784  (79%)
14 2,792 1,907  (68%) 1,776  (64%) 2,124  (76%) 2,191  (78%)
15 2,610 1,800  (69%) 1,689  (65%) 1,968  (75%) 1,986  (76%)
16 2,251 1,430  (64%) 1,348  (60%) 1,636  (73%) 1,689  (75%)
17 2,867 1,829  (64%) 1,756  (61%) 2,165  (76%) 2,221  (77%)
18 1,909 1,307  (68%) 1,311  (69%) 1,446  (76%) 1,482  (78%)
19 2,349 1,528  (65%) 1,428  (61%) 1,774  (76%) 1,784  (76%)
20 3,514 2,636  (75%) 2,493  (71%) 2,727  (78%) 2,742  (78%)
21 3,314 2,309  (70%) 2,109  (64%) 2,580  (78%) 2,619  (79%)
22 3,188 2,152  (68%) 1,920  (60%) 2,340  (73%) 2,364  (74%)
X 1,433 918  (64%) 883  (62%) 1,059  (74%) 1,038  (72%)
Y 8 2  (25%) 2  (25%) 7  (88%) 8  (100%)
Total

91,276

62,829

 (69%)

58,482

 (64%) 69,161  (76%) 70,099  (77%)

関連ページ

CELERA

Applied Biosystems


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Last updated: 09-04-08

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