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独立行政法人日本学術振興会の実施する先端研究拠点事業は、我が国と複数の学術先進諸国の大学等学術研究機関との間に、先端的分野における国際的な研究協力体制を構築・促進することを目的とした事業で、平成15年度から開始されました。
この度、平成16年度開始事業のひとつに徳島大学からの申請が採択され、「胸腺器官発生の分子機構」研究に関して徳島大学に我が国の研究拠点を形成する事業を開始することになりました。
具体的な活動としては、ヨーロッパ・オーストラリア・アメリカの先端的研究者とともに所属組織を超えた研究者グループを形成し、「共同研究」「セミナー等学術会合の開催」「研究者交流」を組み合わせた交流を実施する予定です。
胸腺とは、生体防御における免疫機能の発生発達に必須の器官です。
本事業では、この分野でこれまで種々の観点から個別の研究を進めてきた研究者が国際的に協力する体制を構築することによって、胸腺器官がどのように形成されるのか機構解明をめざします。
本研究の成果は、関節リウマチやI型糖尿病など自己免疫疾患や、花粉症などアレルギーに対する根本的治療法の開発に必須と考えられます。
この目的で、胸腺形成研究に先駆的に取り組んでいる国際的研究者が一堂に会して共同研究を推進し、次世代の若手研究者の育成を図るとともに、本事業の実施を核として日本・ヨーロッパ・オーストラリア・アメリカの四極での定期的国際会合開催をオーガナイズしていく体制を確立していく予定です。
また、この事業の推進によって、徳島大学が我が国の基礎医学研究拠点のひとつとして更に発展していくことが期待されます。
本事業の初年度にあたる今年度の主な活動としては、8月に徳島県内（徳島市および鳴門市）にスイス・オランダ・イギリス・アメリカからの先端的研究者をはじめ国内外から20名程度の専門家が集まり、本事業のキックオフ会議を開催します。
また、大学院生など若手研究者を含め、活発な相互訪問による共同研究の推進や交流を行います。
更に、来年度に開催予定の公開国際シンポジウムの準備を進めます。
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