月別アーカイブ: 2014年8月

高浜洋介

 

平野雅之博士セミナー

エモリー大学の平野雅之博士が夏期休暇を兼ねて一時帰国されたので、ご自身の進めるヤツメウナギの抗原受容体に関する特別講義(本研究領域講演会共催)をうかがう機会を得た。

昨年に本ブログでも紹介したとおり、ヤツメウナギやヌタウナギなど顎をもたない円口類の動物では、ヒトやマウスなど顎をもつ脊椎動物と違って、免疫グロブリンやT細胞受容体といったリンパ球抗原受容体は存在せず、そのかわり、有顎脊椎動物にはないリンパ球抗原受容体variable lymphocyte receptor (VLR)3種類をもつ。平野博士らは、これら3種類のVLR(VLRA、VLRB、VLRC)分子それぞれを発現するヤツメウナギリンパ球が互いに異なる細胞集団であることを見出すとともに、VLRA陽性細胞、VLRB陽性細胞、VLRC陽性細胞がそれぞれ、αβT細胞、B細胞、γδT細胞によく似た特徴を示す細胞であることを明らかにしておられる。αβT細胞やB細胞に比べて理解の進んでいないγδT細胞の意義を含め、私たちが3種類の抗原受容体をもっている必然性の解明に近づく重要な研究である。もちろん、VLRAやVLRCの抗原リガンドの性状や、VLRの多様性形成機構など、興味深い疑問が広がる。

研究に誠実に向き合っておられる姿勢がよく表れた、優れた講演であった。ありがとうございました。

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高浜洋介

 

Venice Thymus Meeting 2015案内

Venice Thymus Meeting 2015の案内がやってきました。

私自身も設立にかかわった「Global Thymus Network(国際胸腺会議ネットワーク)」のヨーロッパ版会議です。胸腺に関する国際学術会議 Global Thymus Network の4会議のなかでは最も古い歴史をもつヨーロッパ会議は、1989年からオランダのRolducにて開催されてきました。前回の2011年からはRolducを離れ、来年はいよいよオランダからも離れ、イタリアのベニス近郊のSan Servolo島で開催される予定です。オーガナイザーは、ミュンヘンのLudger KleinとJelena NedjicそしてエストニアのPart Petersonの3人、2015年4月9日から13日の5日間の開催です。

プログラムは基本的に投稿アブストラクトを見て決める形態をとるとのこと、胸腺研究に興味のある研究者には参加価値のあるミーティングになるかと思います。ウェブサイトも立ち上がっていますので、ご一考を!

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高浜洋介

 

免疫ふしぎ未来2014

今年も日本科学未来館にて開催された日本免疫学会主催の科学コミュニケーション活動「免疫ふしぎ未来」に本研究班として参加してきました。東京は花火大会が中止されるほどの荒天でしたが会場はずいぶん盛況で、実行委員会委員長の鈴木春巳博士(本研究班の公募研究連携研究者)によれば2400名を超える来場者があったとのことです。

私自身は展示パネルを用いて本研究班について解説するとともに、「たよりの免疫が暴走するとき」と題して話す機会をいただきました。一般の方々に自分の研究やこの研究班について話すことは、いつもながらに容易なことではありませんがとても楽しく、また、思い思いのご質問をいただくのは心躍る経験でした。

免疫ふしぎ未来2014

この「免疫ふしぎ未来」は2007年に、宮坂昌之博士(本研究班の計画研究者)が日本免疫学会の会長として、「一般社会に対する理解増進と情報開示の責務を果たし、免疫学の意義や面白さについて広く社会から理解を得る」ことを目的にスタートした活動です。ちょうど私は広報委員長をつとめていて立ちあげの初期から関与しましたので、それから毎年たくさんの方が関与して開催が続けられ例年盛況であることに、たいへん嬉しい思いでおります。

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